教育方針

古川幼稚園は、キリスト教の愛と信仰に根ざし、自由保育という独自の教育方針と特徴を持っています。

安易な集団主義ではなく、かといって放任でもなく、子どもたちが初めて経験する幼稚園という社会の中で、それぞれの個性や可能性を最大限伸ばしつつ、同時に、お友だちとの関わりを通して社会のルールを学び、お互いに尊重し合い、自律・成長していけるよう願っています。

自由保育という教育方針は、好き勝手に子どもを遊ばせるだけだと誤解されやすいのですが、決してそうではありません。

保育者は、子どもたちのその時々の興味、関心、成長の段階に応じて遊びをあらかじめ選択できるように用意し、子どもたちが自分の自由な発想で選択し、判断し、工夫して遊びを発展させ、同時に、その中でお友だちとの関わりを築き、深めていきます。
保育者は、そのようにして子どもたちが遊びの中で育っていける環境を整えます。
日々様々なことに出会い、新たに発見し、驚き、感動する経験の中で、子どもたちは自然と理科的分野、数学的分野、国語的分野の知識を総合的に学んでいきます。
自らが主体的に関わり、たとえ失敗しても、あきらめず納得できるまで取り組むことで、集中力や探求心も育ち、自信をつけていきます。

また、お友だちとの関わりの中で、他者への思いやりを学んでいきます。

トラブルが起こった時には、相手のお友だちや保育者と話し合いを重ね、原因は何か、どうすればよいのかを一緒に考え、ルールの尊重や協調性を学び、道徳的価値観を育んでいきます。
大人の顔色を見ながら、100点を取るためだけの勉強をしたり、大人の指示で動くのではなく、何が大切なのか、どうすべきなのかを自分で考えて、適切に行動できる人になってほしいのです。

そのために、子どもたち自らが、それぞれの成長の段階に応じて、主体的に学んでいく過程と機会を尊重しています。
何事につけ、効率化や合理化が叫ばれる中、こと子どもたちの成長に関しては惜しんではならない手間があります。

身体の栄養はもちろん、心の栄養も大事にしながら、子どもたちの成長のために保護者の方と寄り添って歩んでいます。
神に愛され、神から一人一人に与えられている豊かな可能性を職員一同信じ、発見し、伸ばしていく普段からの注視と寄り添いと手間と努力を惜しみません。

それが、1923年の創立以来の歴史の中で変わることなく受け継がれてきた当園の教育方針です。
保護者の方と共に、子どもたちの成長の過程一つ一つをじっくりと見守っていきたいと願っています。

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